感染拡大のルート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 08:40 UTC 版)
「キンギョヘルペスウイルス」の記事における「感染拡大のルート」の解説
このウイルスが世界のどこで発生し、どのようなルートで感染が拡大し日本に到来したのか、2017年現在、未だに確定されていない。 日本では1999年に埼玉県で発生流行し、埼玉水産研究所により2004年に昇温処理法が確立されたほか、感染防止のために各県の水産試験場等が努力しているが、キンギョの流通形態(生体流通施設(セリ、市場)での品評と値付け)においてウイルス感染魚と非感染魚が同じ飼育水で一時的に同居することから、セリ、市場等で感染が広がり、日本全国の飼育業者/個人飼育者にウイルス保菌魚が広がっていくものと推定されている。 例えば、2002年に東京水産大学(当時)の研究室で埼玉県内のあるキンギョ飼育業者に、キンギョヘルペスウイルスに一切感染していない養殖キンギョ(SPF)を作成するように指導してキンギョヘルペスウイルスSPFキンギョを作出したが、流通施設で感染するらしくセリで買い取った業者からキンギョが全部死んでしまうと度重なるクレームが来てキンギョヘルペスウイルスSPF作成と流通を断念したケースなどがある。 このため市販の流通キンギョのうちセリを介する個体については、ほぼ昇温処理でウイルス抑止処理をした「強毒生ワクチン」(キャリア)個体、またはその個体との同居個体であり、市販流通キンギョはほぼキンギョヘルペスウイルスのキャリア(感染してウイルスを排出するが目に見えては健康な個体)と考えた方が良い。
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