性の心理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 03:40 UTC 版)
「マーガレット・サンガー」の記事における「性の心理学」の解説
サンガーの人体生理学についての理解及び実践的アプローチは当時としては進歩的ではあったものの、人間の性についての心理学に関する考え方は19世紀のフロイト以前の段階にとどまっており、ここにサンガーの限界があった。サンガーにとっての産児制限は、性交の望まざる副作用を抑制することに大きな意味があり、男女のセックスの楽しみを解放する手段としてではなかったように見える。「全ての娘が知るべきこと」には次のくだりがある:(引用部分につき訳出せず。大略、まともな男女がまともに頭を使っていれば男の性衝動なんて楽勝で抑えられる、という程度の意味)。性はサンガーにとってはある種の弱さであり、それを埋没させてしまうことが強さの現れであった。サンガーは、「セックス細胞」は生殖のために発射されるが、その液にはいろんなエッセンスがある。そういったエッセンスをもっと建設的な用途に向けるとすごいことができる。娘が恋愛などで体を使うのは自慰と変わらない、と述べている。 サンガーはまた、自慰を危険なものと見なしていた。サンガーによれば、慢性自慰患者程手に負えないものはなく、自慰ばかりやっていると大きくなっても自然なセックスができなくなってしまうという。また、サンガーにとって自慰は単なる肉体運動ではなく、精神状態の一つでもあった。思春期を過ぎた頃の男女が行う最悪の自慰は、猥褻な画像を思い浮かべたりする精神的なものであり、それによって脳が猥褻画像漬けになってしまう、との警告も発している。
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