急性HIV感染症の診断
【診断】 丁寧な病歴の聞き取りで本症を疑うことが一番である。検査では急性HIV感染症の時期にはHIV抗体が陰性のことがある。しかし一般にHIV RNA定量検査は高値である。一度の検査で診断するのは危険で、慎重に経過を観察し、最終的にはHIV抗体陽性化をもって診断する。
【鑑別疾患】 症状だけでは区別がつかない疾患のリスト。ウイルス性では、(1)急性EBウイルス(EBV)感染症, (2)急性サイトメガロウイルス(CMV)感染症, (3)単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症(急性、再発性), (4)インフルエンザ, (5)黄疸がでる前のA型肝炎, (6)急性B型肝炎, (7)急性C型肝炎, (8)麻疹, (9)パルボウイルスB19感染症がある。細菌性では、(10)連鎖球菌性咽頭炎、急性リウマチ熱, (11)トキシック・ショック症候群の初期, (12)二次性梅毒, (13)ロッキー山紅斑熱, (14)ライム病がある。寄生虫では、(15)急性トキソプラズマ症がある。

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