微粒子近似とは? わかりやすく解説

微粒子近似

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 05:37 UTC 版)

レイリー散乱」の記事における「微粒子近似」の解説

入射光電磁場のうちの電場微粒子電場作用し粒子内の電子強制的に振動させられ双極子モーメント励起されることによって起こる。したがって粒子振動数 ν0 の双極振動子で、ν0 が入射光振動数 ν に比して ν ≪ ν0 の場合散乱強度 I は I = I 0 8 π N e 4 ν 4 3 m 2 c 4 ν 0 4 {\displaystyle I=I_{0}{\frac {8\pi Ne^{4}\nu ^{4}}{3m^{2}c^{4}\nu _{0}^{4}}}} となる。ここで、I0 は入射光強度、N, m, e は振動子数と質量および電荷、c は光速である。 また、上式で .mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}ν4/c4 = λ−4 なので、粒子波長比べて十分小さ場合散乱強度入射光波長の4乗に反比例し、下式で与えられるI = I 0 1 + cos 2 ⁡ θ 2 R 2 ( 2 π λ ) 4 ( n 2 − 1 n 2 + 2 ) 2 ( d 2 ) 6 {\displaystyle I=I_{0}{\frac {1+\cos ^{2}\theta }{2R^{2}}}\left({\frac {2\pi }{\lambda }}\right)^{4}\left({\frac {n^{2}-1}{n^{2}+2}}\right)^{2}\left({\frac {d}{2}}\right)^{6}} ここで、R は粒子までの距離、θ は散乱角、n は屈折率である。この式は、粒子体積 V を用いると I = I 0 9 2 1 + cos 2 ⁡ θ R 2 ( π V ) 2 λ 4 ( n 2 − 1 n 2 + 2 ) 2 {\displaystyle I=I_{0}{\frac {9}{2}}{\frac {1+\cos ^{2}\theta }{R^{2}}}{\frac {(\pi V)^{2}}{\lambda ^{4}}}\left({\frac {n^{2}-1}{n^{2}+2}}\right)^{2}} と表す事も出来る。 さらに、散乱断面積 σs は散乱強度の式を全立体角わたって積分することで、下式によって求められる。 σ s = 2 π 5 3 d 6 λ 4 ( n 2 − 1 n 2 + 2 ) 2 {\displaystyle \sigma _{\mathrm {s} }={\frac {2\pi ^{5}}{3}}{\frac {d^{6}}{\lambda ^{4}}}\left({\frac {n^{2}-1}{n^{2}+2}}\right)^{2}} この式から、波長の短い青色の光波長長い赤色の光よりも多く散乱されることが説明される夕焼け朝焼けは、太陽観測者の間に大気存在する距離が日中比べて長くなり、散乱を受けにくい赤色が届くことによって起こる。一方で日中には波長が短い青が観測者方に散乱されることにより、空全体青く見える。 光学計測にも用いられ特徴としては、信号強度分子数の密度比例し分光法より高強度であることが挙げられるトレーサーとしては散乱断面積大き物質用いられる

※この「微粒子近似」の解説は、「レイリー散乱」の解説の一部です。
「微粒子近似」を含む「レイリー散乱」の記事については、「レイリー散乱」の概要を参照ください。

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