信号強度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/07 05:42 UTC 版)
受信信号のレベルを表す信号強度(S)はどの程度の強さかを1から9までの数値で表現する。 S説明 1: 微弱でかろうじて受信できる信号 2: 大変弱い信号 3: 弱い信号 4: 弱いが受信容易な信号 5: かなり適度な強さの信号 6: 適度な強さの信号 7: かなり強い信号 8: 強い信号 9: 非常に強い信号 数値に定義が付されているように本来主観値であるが、現在では信号強度を表す受信機の Sメーター(英語版)上の読みがそのまま報告されることが多い。信号強度が 9 以上の場合、9+20dB などのように 9 以上の部分をデシベルで表現したり、あるいは単純に 9+ のように表現する場合がある。 異なる受信機間での Sメーターの読みが大きく違わないよう、国際アマチュア無線連合による Sメーター校正に関する勧告が1981年に合意されている。S値の 1単位は 6dBと定義され、Sが 1 増えるごとに入力電圧比で 2 倍、電力比では 4 倍になる。また S9 表示時の受信機の入力電力はHF帯で -73 dBm、VHF/UHF帯では -93 dBmと定義されている。通信型受信機の標準的な入力インピーダンス 50オームでの入力電圧に換算すると、それぞれ 50μV、5μV に相当する。 Sメーターの歴史もRSTコードと同じぐらい古く、1935年3月に販売が始まったアメリカのNational HRO受信機にはすでにSメーターが使われており、1939年頃のNational HRO受信機はおおよそ50μVの入力電圧をS9として表示していた。この受信機の各S値の差はおおよそ 4dBだったが、1940年代末には多くのメーカーで 6dBがS値の単位として使われた。しかし100μVをS9として表示する受信機も併存するなど、メーカーやモデルによりSメーターの読みが異なる混乱した状況が続いていた。 国際アマチュア無線連合のSメーター校正に関する勧告はこのような過去の経緯を反映した値が使われている。
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