復旧と再停止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:11 UTC 版)
電力不足から休眠モードに入ったフィラエだったが、彗星は太陽に近づく軌道上にあったことから、日照時間の増加により復旧することが期待されていた。そして近日点を8月に控えた2015年6月13日、管制センターはフィラエからの通信を受信、同機が7か月を経て休眠モードからの復旧を果たしていたことが判明した。復旧時点で内部には8,000パケットのデータが記録されていたことから、機体の再起動自体は通信回復前に完了していたと考えられている。 復旧後、フィラエとの間では散発的な通信が行われ、科学データや機器の状態が送信された。しかし2015年7月9日を最後に再び通信は途絶え、今回は逆に太陽を離れる軌道上にあったことから復旧は絶望的となった。 2016年1月10日には、最後の可能性にかけ機体を動かすコマンドが送信されたものの応答は得られず、運用チームは2月12日、復旧の可能性は0に近いとしてフィラエへのコマンド送信の終了を発表した。ロゼッタ側の通信システムはフィラエからの信号受信に備えて稼働を続けていたが、2016年7月27日に通信システムの電源がオフにされたことでフィラエの運用は終了した。その後ロゼッタの運用終了を間近に控えた同年9月、軌道上のロゼッタからの映像で岩に引っかかって停止しているフィラエが確認された。
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