御色草子(おいろぞうし)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/03 05:38 UTC 版)
「てるてる×少年」の記事における「御色草子(おいろぞうし)」の解説
御城の隠れ里に、今も口承で伝えられる伝説。里で育つ者は、幼少時は簡略化されたものを寝るときの読み聞かせとして、8歳からの里を離れる3年間にはより詳しい御城家の伝説として聞かされる。護衛の忍びへの恋心を抑え、政略結婚により隣国へ嫁いだ姫。が、やがて隣国との戦が起こり、生国へ連れ戻された姫は妊娠していた事から、服毒して自害してしまう。しかし命を永らえ、忍びにより寺に匿われて育った遺児の姫が、忍びの息子と出逢う悲恋。 羽曽 たつき(はそ たつき) 羽曽家当主の嫡男―隆幸(たかゆき)の妹姫。 産後亡くなった母に代わり、常に隆幸が側近く置いて可愛がる。その為、お守りの若侍としてその隆幸の護衛を務めた忍び―虎次郎(とらじろう)とも近しく、幼い頃から慕い合っていたが思い切り、隣国の城主へ嫁ぐ。しかし隣国と戦になってしまい、生国へ連れ戻されたたつきは既に隣国の城主の子を妊娠しており、先を悲観し、毒草―“宝珠草(ほうじゅそう)”の汁を服毒して自害してしまう。が、死してなお姫―多由耶(たゆや)を生み落とした。現代の里にある寺院跡には、今もたつきの霊廟が残る。 虎次郎(とらじろう) 寝物語では“さる若君のお守りの若侍”と伝えられる、隆幸の護衛の忍び。 隆幸に付いていた折、幼いたつきと想い合っていた青年。隣国との戦が起こった際、命懸けで助けたたつきを無事連れ帰るが、多由耶を妊娠していた事で、たつきに自害を請われてしまう。隆幸の命で“宝珠草”の汁を用意し、服毒に立ち会って多由耶を助け、近隣の寺に匿う。息子の忍び―虎彦(とらひこ)に、多由耶の身分とその身を見守る事を託して、息を引き取ったとされている。 多由耶(たゆや) 虎次郎により生き延びた、たつきの娘。 近隣の寺に匿われ、その身の上から周囲に敬遠されて育った、孤独な少女。父の遺言で自身を守ると言った虎彦に、惹かれるようになる。老い先短くなった隆幸の、たつきへの深い悔恨から城へ呼ばれ、後に引き取られる事になる。 虎彦(とらひこ) 虎次郎が里の女との間にもうけた息子。 父の遺言を守り、陰ながら多由耶を見守る内、次第に惹かれていくようになる。忍びとして里で修行を積み、その技で、城での生活を厭う多由耶を連れて逃げようとする。
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