御嶽山の環境
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1757年(宝暦7年)に松平君山が『吉蘇志畧』を刊行し、御嶽山について その東の峰に三つの池有り、一の池は水涸る、一の池は水少し、一の池は水満る、その水は流れて西のに至る。この北を地獄谷と云う硫黄多し、その水流れて王滝に至る、濁川と云う、往々硫黄を取得す、その水甚だ臭し — 松平君山『吉蘇志畧』 と記載し、ハイマツ、コマクサ、オンタデ、オコジョなどの解説とホシガラス、ライチョウなどの鳥類の詳細なスケッチを残している。標高3,000 mを越える高山であり、『木曽節』では「木曽の御嶽夏でも寒い袷やりたや足袋添えて」と歌われている。1979年(昭和54年)の噴火による荒廃で黒沢口登山道九合目の石室山荘周辺のハイマツが枯れたが、21世紀初頭の2002年-2003年頃から若芽が確認されている。御嶽山のコマクサの昔話がある。王滝口登山道にある田の原天然公園を中心に約830 haが、木曽御岳自然休養林に指定されている。田中澄江は著書『花の百名山』で、代表する花に一つとしてリンネソウを紹介した。標高1,500m以下の山麓では、ヒノキ、アスナロなどの木曽五木が見られる。1836年(天保7年)に西山麓の下呂市小坂町赤沼田で植栽されたヒノキの人工林が、1993年(平成5年)に林野庁により「赤沼田天保ヒノキ植物群落保護林」の指定を受けた。木曽町三岳では「御嶽黒光真石」と呼ばれる安山岩が産出され、御嶽信仰の霊神碑にも利用されていた。現在も麓の田中石材店などで石材加工が行われている。
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