御守殿門とは? わかりやすく解説

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ごしゅでん‐もん【御守殿門】

読み方:ごしゅでんもん

御守殿住居の門。黒金具を用いた朱塗りの門で、左右に唐破風(からはふ)造り番所がある。


御守殿

(御守殿門 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/05 17:49 UTC 版)

御守殿(ごしゅでん)は、江戸時代において、徳川将軍家の娘が三位以上の大名正室として嫁ぎ居住した奥御殿を指す。

また、その正室敬称であり、加えて仕えた女中とその髪結い、服装などの風俗(御守殿風)をも指す。

仙台藩の御守殿の例

享保20年に仙台藩伊達吉村の嗣子である伊達宗村徳川吉宗の養女の利根姫との婚礼が行われたが、これに合わせて藩主嗣子の居住する江戸藩邸中屋敷の一角に御守殿が、幕府の指示の下に造営されることとなる。

女中居住区画を「長局」と呼称したり、2階建ての構造、造営の竣工検査を幕府役人が行った際に鴨居の規模は江戸城大奥の規模に合わせて高くするよう指示されるという具合に、江戸城大奥と共通するように造営された。その後、宗村が寛保3年(1743年)に藩主になり、利根姫が藩主正室として上屋敷に移るのに際して、中屋敷の御守殿に合わせて上屋敷の奥方が改築され、延享2年(1745年)に上屋敷に移住した。

仙台藩の中屋敷の御守殿の平面図「雲松院御守殿平面図」は「大日本古文書 家わけ三 伊達家文書之六」(東京大学出版会、1982年)に掲載されている。

中屋敷での御守殿の規模は中屋敷の表のおよそ3倍で、上屋敷に建設された際は表とほぼ同じ規模であった[1]

御守殿門

御守殿の御守殿門(ごしゅでんもん)という。門を塗りにしたところから、表門の黒門に対して御守殿門は俗に赤門(あかもん)と呼ばれている。赤門は焼失に際して再建を許されない慣習がある。

加賀藩前田家上屋敷の御守殿門は現存する唯一のそれであり、現在は東京大学本郷キャンパス赤門として使用されている[2][3]。なお、東京大学の赤門は2020年に両脇の番所の耐震基礎診断を行ったところ一部の耐震性能が低いことがわかり、赤門の耐震性能も低いおそれがあるため、2021年2月12日から閉鎖されており耐震診断が実施される[3]

旧加賀屋敷御守殿門(東京大学赤門)
1910年頃撮影
2019年撮影

なお、混乱回避のため、御守殿門ではないが「赤門」と呼ばれている例も以下に示す。

脚注

  1. ^ 以上は「仙台市史」より
  2. ^ 本郷邸の御殿空間(西秋良宏 編「東京大学コレクションX 加賀殿再訪 東京大学本郷キャンパスの遺跡」)
  3. ^ a b “東大の赤門閉鎖、耐震性能低い恐れ 安全確保まで立ち入り制限”. 東京新聞. (2021年2月18日). https://www.tokyo-np.co.jp/article/86554 2021年2月18日閲覧。 

関連項目

外部リンク


御守殿門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 02:29 UTC 版)

御守殿」の記事における「御守殿門」の解説

御守殿の門を御守殿門(ごしゅでんもん)という。門を丹塗りにしたところから表門黒門に対して御守殿門は俗に赤門あかもん)と呼ばれている。赤門焼失に際して再建許されない慣習がある。 加賀藩前田家上屋敷の御守殿門は現存する唯一のそれであり、現在は東京大学本郷キャンパス赤門として使用されている。なお、東京大学赤門2020年両脇番所耐震基礎診断行ったところ一部耐震性能が低いことがわかり、赤門耐震性能も低いおそれがあるため、2021年2月12日から閉鎖されており耐震診断実施される旧加賀屋敷御守殿門東京大学赤門1910年撮影 2019年撮影 なお、混乱回避のため、御守殿門ではないが「赤門」と呼ばれている例も以下に示す。 尾張徳川家 : 名古屋城三の丸赤門(現・泰岳寺山門紀州徳川家 : 和歌山城赤門追廻門信濃国飯田城桜丸御門 兵庫県立出石高等学校にある赤門 佐賀県立鹿島高等学校にある赤門

※この「御守殿門」の解説は、「御守殿」の解説の一部です。
「御守殿門」を含む「御守殿」の記事については、「御守殿」の概要を参照ください。

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