当時の警察によるもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:36 UTC 版)
「切り裂きジャックと疑われた者たち」の記事における「当時の警察によるもの」の解説
ロンドン警視庁(スコットランドヤード)の捜査記録によれば、連続殺人事件の捜査対象は1888年から1891年の間に起きた11件の殺人事件であり、これは当時の警察記録で「ホワイトチャペル殺人事件」と記されているものである。このうちの5件(メアリー・アン・ニコルズ、アニー・チャップマン、エリザベス・ストライド、キャサリン・エドウッズ、メアリー・ジェーン・ケリー)は、一般的に「切り裂きジャック」と呼ばれる同一犯の仕業と見なされている。これらの殺人事件は1888年8月から11月にかけて、近い範囲で起きており、「カノニカル・ファイブ(canonical five)」と総称される。他の6件の殺人事件(エマ・エリザベス・スミス、マーサ・タブラム、ローズ・マイレット、アリス・マッケンジー、フランシス・コールズ、ピンチン・ストリートの胴体)も、程度の差はあるが、切り裂きジャックとの関連性が指摘されている。 殺しの素早さや、腹を切開して内臓を取り除くといった一部の死体に行われた行為などから、犯人は医者や肉屋の技術を持つ者ではないかと推測された。しかし、これらには強い反対意見もあり、プロの犯行にしては切断が雑すぎるといわれている。地元の肉屋や屠殺業者のアリバイも捜査されたが、結果として彼らは容疑者から外された。2,000人以上が事情聴取を受け、「300人以上」が捜査され、80人が拘留されたという。 この警察による捜査の過程では、何人かの有力な容疑者が捜査線上に浮かんだが、正式に起訴された者はいない。犯罪捜査局(英語版)(CID)の捜査主任であったメルヴィル・マクノートン(英語版)卿はドルイット、コスミンスキー、オスログの3人を警察が有力容疑者とみていたメモを残している。
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