底痕の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/27 06:55 UTC 版)
砂泥互層からなる砂岩層の下底によく認められ、大陸斜面のような海底の斜面直下における混濁流による堆積物、いわゆるタービダイトによって形成されると顕著な特徴が現れる。混濁流(乱泥流)による粒子の沈降は級化作用により下方ほど粗粒、上方ほど細粒になる。従って、凝固していない泥の層直上に砂等が堆積するため、元の地形環境が明瞭に保存され、比較的硬質な砂岩層にプリントされた跡が残ることになる。 底痕は成因によって次の3種に大別される。 流痕(英: current mark) 水流の作用によって形成。堆積時に泥が削られる無機的な形成。その成因から、堆積物を運搬した流れの方向(古流向)を推定する有力な手がかりであり、後背地(英語版)(堆積物の供給元)の考察など、堆積環境(英語版)を復元する上で他の堆積構造(斜交層理など)と共に重視される。 荷重痕(英: load cast) 重力の作用によって形成。堆積後に砂の層の荷重により泥の層に砂がめり込むようになる無機的な形成。 生痕(英: trace fossl) 古生物の活動によって形成。泥の層にある巣穴、這い跡、足跡、糞化石などの痕跡上に砂が堆積しトレースされたもの。トレースされた生痕化石。群集していることが多く、堆積環境が浅海にあることを示す。生物そのものを巻き込み堆積した化石を包含して指すこともある。
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