序章から顛末
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 00:26 UTC 版)
「そして誰もいなくなった」の記事における「序章から顛末」の解説
イギリス、デヴォン州の兵隊島に、年齢も職業も異なる8人の男女が招かれた。2人の召使が出迎えたが、招待状の差出人でこの島の主でもあるオーエン夫妻は、姿を現さないままだった。やがてその招待状は虚偽のものであることがわかった。 不安に包まれた晩餐のさなか、彼らの過去の罪を告発する謎の声が響き渡った。告発された罪は事故とも事件ともつかないものだった。その声は蓄音機からのものとすぐに知れるのだが、その直後に生意気な青年アンソニー・ジェームズ・マーストンが毒薬により死亡する。 さらに翌朝には、召使の女性エセル・ロジャースが死んでしまう。残された者は、それが童謡「10人のインディアン」を連想させる死に方であること、また10個あったインディアン人形が8個に減っていることに気づく。その上、迎えの船が来なくなったため、残された8人は島から出ることができなくなり、完全な孤立状態となってしまう。 さらに老将軍ジョン・ゴードン・マッカーサーの撲殺された死体が発見され、人形もまた1つ減っているのを確認するに至り、皆はこれは自分たちを殺すための招待であり、犯人は島に残された7人の中の誰かなのだ、と確信する。 誰が犯人かわからない疑心暗鬼の中で、召使のトマス・ロジャースが斧で後頭部を割られて撲殺。続いて、老婦人のエミリー・キャロライン・ブレントは毒物を注射されて、蜂に刺されたように見せかけられて毒殺されてしまう。 そして、元判事のローレンス・ジョン・ウォーグレイヴは、判事の正装に見立てた格好にされたうえで銃殺。医師のエドワード・ジョージ・アームストロングは嵐の海に突き落とされ溺死により死亡し、次々と彼らに見立てた人形も減っていく。 そして、残された3人のうち元警部の探偵ウィリアム・ヘンリー・ブロアは熊の形をした大理石の置物を脳天に落とされて死亡。元陸軍大尉のフィリップ・ロンバードは、互いに疑心暗鬼に陥った末に女性教師のヴェラ・エリザベス・クレイソーンに隙をつかれて銃を奪われて射殺される。 最後の1人となったヴェラも、犯人がわからないまま精神的に追いつめられて自殺し、……そして誰もいなくなった。
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