幻の神峰煙道延長計画とは? わかりやすく解説

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幻の神峰煙道延長計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 08:50 UTC 版)

日立鉱山の大煙突」の記事における「幻の神峰煙道延長計画」の解説

多額の費用日時をかけて建設した考えられる神峰煙道であるが、期待反してほとんど煙害防止の役に立たなかった。この状況踏まえて久原房之助神峰煙道の大延長構想立てた総延長約1630メートル煙道では排煙希釈効果が薄いのならば、もっともっと煙道長くして多数排出口設ければ排煙希釈の実が挙がる考えたのである実際にどのくらい延長構想していたのかは計画書が現存しいために不明であるが、神峰山山頂付近まで煙道延ばし排煙口も20ないし30といった数で設け計画ではなかったかと推察される。 この計画については1912年明治45年5月日立鉱山所長から久原本部支配人となった竹内維彦から、久原房之助宛てた書簡の中で触れられている。書簡1912年明治45年6月初旬書かれたものと推測されており、神峰煙道延長計画実現厳命する久原に対して竹内は、延長工事のために人夫募集したもののちょう東北地方田植え時期重なったため思ったように人が集まらず、更に煙道を大延長するとなると排煙を行うために要する送風機起動する電力問題煙道断面積どうするか、そして莫大な建設経費煙道運用コスト短期間ではとうてい済みそうもない建設にかかる日時など、煙道延長を行うに当たって数々大問題に苦悩し内容となっている。 しかし神峰煙道の大延長計画はまもなく中止追い込まれた。1912年明治45年6月15日政府から排煙ガス濃度制限命令出され政府意向沿った排煙対策実施せざるを得なくなったためである。

※この「幻の神峰煙道延長計画」の解説は、「日立鉱山の大煙突」の解説の一部です。
「幻の神峰煙道延長計画」を含む「日立鉱山の大煙突」の記事については、「日立鉱山の大煙突」の概要を参照ください。

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