州教会内における議論(2012 - 2015年)
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「ザクセン信仰告白運動」の記事における「州教会内における議論(2012 - 2015年)」の解説
2012年4月、州都ドレスデンにおいて州教会総会が開催された。そこにおいて、牧師職務規定改正が論議された。総会開催前の段階で、牧師職務規定改定に反対するために、信仰告白運動側は8千人の署名を集めた。その反対運動の急先鋒だったのが、後に州教会監督になるカルステン・レンツィングだった。マルカースバッハの教会牧師たちは模範的生活をすることで教会の教えを宣教すべきであるとした。男性同性愛という生活様式は神の意志に反していると見なしていた。カルステン・レンツィングはエルツ山地のザクセン信仰告白運動設立者の一員と見なす見解があったが、彼は個人として加入したに過ぎない。この時の州教会総会において、ドイツ福音主義教会 (EKD) 牧師職務規定第39条改正が提起された。しかしながら、州教会総会で家族像と聖書理解をめぐって対立が起き、可決できなかった。その結果、州教会総会は改正案に関する議論を3年間継続することを決めた。州教会事務局は評議会員ディートリヒ・バウアーの指導の下で作業部会を結成させた。州教会評議会にはペター・マイス、クラウス・シューリヒ、ヨハネス・ベルトルト教授、加えてカルステン・レンツィングも属していた。州教会公式ホームページには牧師職務規定改正のための特別ページが付け加えられた。そこには各地域の教会共同体で議論するためのたたき台として資料が掲載された。そこにあったペター・マイスとカルステン・レンツィングによる両極に位置する見解が、各種集会で盛んに引用された。SBIはレンツィングによる20か条の提題を自分たちの見解とした。2012年6月、SBI創設メンバーの加わった宣教組織が設立され、今の状況は信仰告白に関わる事態であるとした。州教会監督、州教会総会はもはや信頼に足る存在ではないとし、1934年にバルメン宣言を発表した告白教会のような組織が求められている非常事態であるとした 。東ドイツ時代、カール=マルクス=シュタット県で牧師をしていたテオ・レーマンと他の福音派牧師たちは告白教会の神学的宣言と言葉、活動様式が必要であると語った 。信仰告白が問われる事態に該当するのかという問いが、SBI内で論議された。テオ・レーマンは牧師職を定年まで勤め上げることを重視していたため、個人的に当時のヨッヘン・ボール州教会監督には忠誠を誓っていた。しかしながら、保守派宣教組織のリーダーであるルツ・ショイフラーは仲間と共に教会の職から去った。2015年春期州教会総会で牧師職務規定に関する論議は終わりを迎えた。そこでは、教会論に欠かせない聖書の正しい理解に関する議論がおこなわれた。倫理的問題を聖書に遡って方向性を見出そうとしたが、合意には至らなかった。SBIはこの結果を保守的キリスト者にとっての居場所を承認したものであると解釈した。
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