屏東延伸計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 14:32 UTC 版)
永らく屏東県の政財界から要望があったが、2017年に政府の公共投資政策「前瞻基礎建設計画」の軌道インフラ投資リストに盛り込まれ、交通部高速鉄路工程局による2017年時点実現可能性調査では総事業費900億元、従来より9分短縮となっていた。以下のように複数案が検討されている。 屏東線を日本のミニ新幹線のように三線軌道化して乗り入れる。通過駅・停車駅問わず台鉄側の車両限界・建築限界の見直しが不可避であり、高鉄が毎時1本程度しか乗り入れられないなど、時短効果と線路容量の点では効果が薄い。 燕巣車両工場南5.7km付近から高鉄左営駅、高雄駅を経由せずに直接東進する。事業費約537億元。(長所)最も時短効果が高い。 (短所)燕巣分岐の場合、既存線路の高架スラブ軌道に分岐器を増設するため、最初から準備工事が終わっていた苗栗・彰化・雲林の増設よりも手間がかかり、工事期間中に単線運行などで所要時間増、列車容量不足が懸念される。 (短所)支線のために高雄系統と屏東系統が分断され運行効率が低下するほか、高雄と屏東相互間の往来ではメリットが少ない。 従来からの計画通り台鉄と並行する新線を敷設。(長所)台鉄との連携効果は最も高い (短所)線形が良くないため、時短効果は現行の普悠瑪自強号と比べて大きくない 高鉄左営駅から折り返す形で高雄駅を経由せず東進する。事業費約489億元。(長所)分岐は地上のため燕巣分岐より工期や工事中の運行への影響が少ない。 (短所)左営付近で列車容量不足を招く。 改めて民間委託で屏東延伸の実現可能性調査に着手し、2018年末には報告書が完成する予定。台湾鉄路管理局の屏東駅乗り入れは屏東線の高架化が完了していること、またホーム有効長の面で現実的ではなく六塊厝駅に設けることが有力。また、台湾高速鉄路公司は現在のBOT契約が南港 - 左営間のものであり、範囲外の屏東延伸は政府による討論事項であって高鉄公司自身での決議には法的根拠がないことを表明している。 2019年7月には高雄国際空港経由で潮州駅に接続、あるいは高雄駅経由の新たな2案を追加した実現可能性調査の再着手が表明され、燕巣直進案の場合は分岐地点での駅設置を含めた調査となる。早ければ2020年初頭に正式案が完成する予定。
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