屏風のぞきとは? わかりやすく解説

屏風闚

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 07:12 UTC 版)

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鳥山石燕今昔百鬼拾遺』より「風闚」

屏風闚(屛風闚、びょうぶのぞき)は、鳥山石燕による妖怪画集『今昔百鬼拾遺』にある日本妖怪[1]

概要

『今昔百鬼拾遺』の解説文によれば、屏風闚とは屏風の外側から人を覗き込む妖怪で、7尺もの屏風の向こうをも覗くとされる[1]中国の古典によると、秦の始皇帝は殺害されかけたときに咸陽宮の屏風を飛び越えたといわれるが、石燕の解説にある7尺の屏風とはこの咸陽宮の屏風とされる[1]。このことから、屏風闚とは石燕が中国の古典をもとにして描いた創作物との指摘があるが[2]、一方では、多くの男女の秘め事を見続けてきた寝室の屏風が付喪神になったものが屏風闚との説もある[1]

小説家・山田野理夫の著書『東北怪談の旅』には「屏風のぞき女」と題し、秋田県の以下のような怪談が述べられている。仙北郡角館に住む西田清左衛門という武士が結婚し、美男美女同士の結婚と評判になった。しかしその初夜、布団の中で清左衛門が新妻を抱こうとすると、周りを取り囲む屏風の陰から痩せた女が長い髪を垂らして覗き見ていた。どこから来たかと清左衛門が問うと「のぞき女だ」と名乗った。次の晩も同じようにのぞき女が現れたので、清左衛門が屏風を立てることをやめて蔵にしまったところ、のぞき女は現れなくなった。後にこの屏風は寺に奉納されたという[3][4]

脚注

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  1. ^ a b c d 稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕 画図百鬼夜行』高田衛監修、国書刊行会、1992年、238頁。ISBN 978-4-336-03386-4
  2. ^ 村上健司編著『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、290頁。ISBN 978-4-620-31428-0
  3. ^ 山田野理夫東北怪談の旅自由国民社、1974年、143-144頁。NCID BA42139725
  4. ^ 多田克己『幻想世界の住人たち』IV、新紀元社Truth In Fantasy〉、1990年、268頁。ISBN 978-4-915146-44-2

関連項目


屏風のぞき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 06:38 UTC 版)

地獄先生ぬ〜べ〜の登場人物」の記事における「屏風のぞき」の解説

屏風九十九神。元々は𠮷原遊郭屏風で、男女恥ずかし睦事を隠すために使われていた。何十年も使ううちに付喪神となり、ついには人の恥ずかし行為屏風絵にする能力身に付けた。以来、人の秘密探ってはそれを絵にして晒し恥ずかし思いをさせる妖怪となった蔵の中にあった文化財価値が高い屏風を、とある老人が童守小の校長室訪れて美術教材として寄贈したことで童守小に大騒動起きる。

※この「屏風のぞき」の解説は、「地獄先生ぬ〜べ〜の登場人物」の解説の一部です。
「屏風のぞき」を含む「地獄先生ぬ〜べ〜の登場人物」の記事については、「地獄先生ぬ〜べ〜の登場人物」の概要を参照ください。

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