小規模自作農
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 17:19 UTC 版)
宋代1畝の生産量は、北部の乾燥地では1~3石,水稲地域では3~7石、平均すると2石強ほどで、唐代の2倍前後に増大している。また漢・唐代と異なり耕作率が100%に近く、1人当たり5畝が自作農として生活可能な目安とされる。また、大土地所有者も含めた1戸当たりの平均所有田は、真宗時代で50畝弱、神宗時代が約25畝となる。 一家(5人として)が不自由なく生活するのに25畝程度の土地が必要とされ、上等戸と下等戸の区別は50畝、水田では35畝が大体の基準になっている。主戸の67%を占める下等戸の平均的な所有田は18畝で下等戸全ての所有地を合わせても24%であった。つまり全体の33%の上等戸が76%の土地を所有していた。 所有田からの収入では足りない貧農は、所有田の耕作に加え小作にも従事した。上等戸から貸し出される田租や水利などの設備に対しての利率が、王安石の変法以前は概ね10割であった。王安石の青苗法は、大地主の併呑を抑制し半自作農の自立を促す施策だったが、守旧派士大夫の妨害により頓挫した。
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