導出1:数学的アプローチとは? わかりやすく解説

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導出1:数学的アプローチ(CGS単位系)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 08:15 UTC 版)

ラーモアの公式」の記事における「導出1:数学的アプローチ(CGS単位系)」の解説

まず、電場と磁場の形を求め必要がある。これらの場は次のように書ける(完全な導出についてリエナール・ヴィーヘルト・ポテンシャル参照)。 E ( r , t ) = q ( n − β γ 2 ( 1 − β ⋅ n ) 3 R 2 ) r e t + q c ( n × [ ( n − β ) × β ˙ ] ( 1 − β ⋅ n ) 3 R ) r e t {\displaystyle {\boldsymbol {E}}({\boldsymbol {r}},t)=q\left({\frac {{\boldsymbol {n}}-{\boldsymbol {\beta }}}{\gamma ^{2}(1-{\boldsymbol {\beta }}\cdot {\boldsymbol {n}})^{3}R^{2}}}\right)_{\rm {ret}}+{\frac {q}{c}}\left({\frac {{\boldsymbol {n}}\times [({\boldsymbol {n}}-{\boldsymbol {\beta }})\times {\dot {\boldsymbol {\beta }}}]}{(1-{\boldsymbol {\beta }}\cdot {\boldsymbol {n}})^{3}R}}\right)_{\rm {ret}}} および B = n × E {\displaystyle {\boldsymbol {B}}={\boldsymbol {n}}\times {\boldsymbol {E}}} ここで β {\displaystyle {\boldsymbol {\beta }}} は電荷速度を c {\displaystyle c} で割ったもの、 β ˙ {\displaystyle {\dot {\boldsymbol {\beta }}}} は電荷加速度を c {\displaystyle c} で割ったもの、 n {\displaystyle {\boldsymbol {n}}} は r − r 0 {\displaystyle {\boldsymbol {r}}-{\boldsymbol {r}}_{0}} 方向単位ベクトル、 R {\displaystyle R} は r − r 0 {\displaystyle {\boldsymbol {r}}-{\boldsymbol {r}}_{0}} の絶対値r 0 {\displaystyle {\boldsymbol {r}}_{0}} は電荷位置、 γ = ( 1 − β 2 ) − 1 / 2 {\displaystyle \gamma =(1-\beta ^{2})^{-1/2}} であり、右辺の各項は遅延時間英語版t r = tR / c {\displaystyle t_{\text{r}}=t-R/c} におけるものである右辺は、荷電粒子速度関係する項と加速度関係する項の和になっている。速度関係する場は β {\displaystyle {\boldsymbol {\beta }}} のみに依存する一方加速度関係する場は β {\displaystyle {\boldsymbol {\beta }}} と β ˙ {\displaystyle {\dot {\boldsymbol {\beta }}}} 、およびそれらのなす角に依存している。速度関係する場は 1 / R 2 {\displaystyle 1/R^{2}} に比例するため、距離が大きくなっていくとき急速に減少する一方加速度関係する場は 1 / R {\displaystyle 1/R} に比例し、距離に関してはより緩慢にしか減少しない。これより、加速度関係する項が放射場を代表し電荷からのエネルギー放出大半を担う。 放射場のエネルギー流束密度は、ポインティング・ベクトル S = c 4 π E a × B a {\displaystyle {\boldsymbol {S}}={\frac {c}{4\pi }}{\boldsymbol {E}}_{\text{a}}\times {\boldsymbol {B}}_{\text{a}}} を計算することで求められる。ここで下付きの 'a' は、加速度の項のみをとっていることの強調である。電場と磁場の関係式を代入し、粒子時刻 t r {\displaystyle t_{\text{r}}} の瞬間静止しているとすると、数式簡単化されて S = q 2 4 π c | n × ( n × β ˙ ) R | 2 n {\displaystyle {\boldsymbol {S}}={\frac {q^{2}}{4\pi c}}\left|{\frac {{\boldsymbol {n}}\times ({\boldsymbol {n}}\times {\dot {\boldsymbol {\beta }}})}{R}}\right|^{2}{\boldsymbol {n}}} となる。加速度の方向観測方向のなす角を θ {\displaystyle \theta } とし、加速度記号 a = β ˙ c {\displaystyle {\boldsymbol {a}}={\dot {\boldsymbol {\beta }}}c} を導入すると、単位立体角当たりの放出されるエネルギーd P d Ω = q 2 4 π c sin 2 ⁡ ( θ ) a 2 c 2 {\displaystyle {\frac {dP}{d\Omega }}={\frac {q^{2}}{4\pi c}}{\frac {\sin ^{2}(\theta )\,a^{2}}{c^{2}}}} となる。放射される単位時間当たりのエネルギー総計はこの量を全立体角わたって積分(つまり、 θ {\displaystyle \theta } と ϕ {\displaystyle \phi } について積分)すれば求まり、 P = 2 3 q 2 a 2 c 3 {\displaystyle P={\frac {2}{3}}{\frac {q^{2}a^{2}}{c^{3}}}} となる。これが非相対論的な加速され電荷によるラーモアの結果であり、この式によって放射エネルギー粒子加速度結び付けられる明らかに加速度大きくなればなるほど放射大きくなるが、これは放射場が加速度依存することから予期されることである。

※この「導出1:数学的アプローチ(CGS単位系)」の解説は、「ラーモアの公式」の解説の一部です。
「導出1:数学的アプローチ(CGS単位系)」を含む「ラーモアの公式」の記事については、「ラーモアの公式」の概要を参照ください。

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