定義、基準、線引き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 10:06 UTC 版)
ニュージーランド政府は2018年、偽造品取引撲滅への取り組みの一環として、マヌカハニーの科学的定義を採用した。今後、ニュージーランドから海外へ輸出されるマヌカハニーは、ニュージーランド第一次産業省(MPI)認可の独立審査機関であるUMFハニー協会(UMFHA)による科学定義テストに合格する必要がある。このテストは4つの化学検査、とDNA検査の5つの属性から構成されている。特に化学検査においては、3-フェニル乳酸、2’-メトキシアセトフェノン、2-メトキシ安息香酸、4-ヒドロキシフェニル乳酸の4つの化学物質がすべて存在することを確かめる。マヌカハニーとしてラベル付けするためには上述の5つのテストすべてに合格したものでなければならない。この科学定義テストは2018年1月5日に初めて実施された。ニュージーランドの国内法で認められている唯一の規格であるが、ニュージーランドの国内市場で販売されているマヌカハニーについて、MPIは規格を定めていない。 オーストラリアマヌカハニー協会(AMHA)は、オーストラリアのマヌカハニーの標準的な基準を設け、その基準に適合するマヌカハニーを認定している。オーストラリアマヌカハニー協会公認のマヌカハニーは全て天然のマヌカ蜂蜜であり、オーストラリアで生産され、基準値以上のメチルグリオキサール(MGO)、ジヒドロキシアセトン(DHA)、およびレプトスペリンを含む。 マヌカには、生息域が共通し、葉や花の形などが非常によく似ており、花の時期も同じフトモモ科のカヌカ(英語版)(学名:Kunzea ericoides)がある。この2種を区別することができない養蜂家もいる。カヌカの木から採れた蜂蜜はカヌカハニーと呼ばれ、外見や風味はマヌカハニーによく似ているが、マヌカハニーにみられるような効果・効能はない。 ギョリュウモドキ(ヘザー、学名:Calluna vulgaris)の蜂蜜もまた、マヌカハニーによく似ているが、マヌカとは異なり、夏の終わりに植物の花が咲き、北温帯のヨーロッパと中央アジアの山岳に分布しているため、ヘザーの蜂蜜がマヌカハニーと間違えられることはない。
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