定義・単位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 08:39 UTC 版)
比重量は、物質にかかる単位体積当たりの重量で定義される。量記号にはギリシャ文字の小文字のガンマ( γ {\displaystyle \gamma } )などが用いられる。 ここで、ある質量 m {\displaystyle m} [kg]、体積 V {\displaystyle V} [m3] の物体にかかる重量(重力の大きさ)を W = m g {\displaystyle W=mg} [N] ( g {\displaystyle g} は重力加速度)、その物質の密度を ρ = m V {\displaystyle \rho ={\frac {m}{V}}} [kg/m3] とすれば、その物質にかかる単位体積当たりの重量(比重量) γ {\displaystyle \gamma } は次のように導かれる。 γ = W V = m g V = m V × g = ρ × g {\displaystyle \gamma ={\frac {W}{V}}={\frac {mg}{V}}={\frac {m}{V}}\times g=\rho \times g} すなわち、比重量は、物質の密度 ρ {\displaystyle \rho } と 重力加速度 g {\displaystyle g} の積で表される。 γ = ρ g {\displaystyle \gamma =\rho \,g} 単位は、国際単位系(SI)では、ニュートン毎立方メートル(N/m3)である。工学単位系(重力単位系)では、重量キログラム毎立方メートル(kgf/m3)であった。英米のヤード・ポンド法(重力単位系)では、重量ポンド毎立方フィート(lbf/ft3)となる。 この定義から分かるように、比重量は重力加速度に比例するので、地表(地球表面)からの高さによって値が異なるという短所があるが、高さの差が十分に小さい範囲内でなら問題はない。このような理由のため、SI化にともなって、多くの分野で比重量は密度に置き換えられている。
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