女性警察官特別機動隊
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1964年東京オリンピックにあたり、警視庁は女子選手村の警備も所掌したことから、婦人警察官を大量動員して警戒にあたったほか、大会会場内での案内や雑踏整理にも投入した。またその後、1966年のザ・ビートルズ日本公演の際にも動員されている。婦人警察官によるソフト路線の警備というアイデアは高い評価を受けたものの、その後、安保闘争・爆弾闘争の時代を迎え、脅威度が高い警備事象が続いたために活躍の機会は乏しかった。 これらが一段落した1972年、警視庁は107名体制で婦人警官警備部隊を発足させたが、これは組織化されたものではなく、寄せ集め集団であった。その後、1977年4月26日には、これをもとに234名体制に増強して、中西道子警部の指揮下に、婦人警察官特別機動隊を発足させた。これは通常の特別機動隊と同様に男子機動隊に所属させるほか、また定期的に広報訓練など女性ならではの警備訓練を行うこととされていた。 婦人警察官特別機動隊は高齢者や障害者など社会的弱者のデモ活動に多く動員されており、市民から「親切でよかった」「孫の嫁には婦警さんを」などの投書が寄せられるなど、良好な結果を収めた。その後、福岡県警察や埼玉県警察など、他の警察本部でも同様の制度が相次いで設置されている。
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