天本と死神博士
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 02:59 UTC 版)
『仮面ライダー』で天本が演じた死神博士は仮面ライダーシリーズに登場する悪役の中でも屈指の人気を誇る。天本は、設定から神秘性・怪奇性を強調した大人向けの芝居を行っていたが、怖すぎるとして、演技を子供向けに抑えるよう注文されたという。この役で用いた小道具の指揮棒は、本人がエジプトに旅行した際に購入したもので、「こういう役が多いもので」買い求めておいたものだそうである。 晩年の発言の一部から、死神博士の役を嫌っていたかのように誤解されることがあるが、天本が嫌っていたのは、死神博士のことばかりことさらに強調する一部のファンやマスコミであり、死神博士の役そのものを否定したことはない。子供のファンから請われれば喜んで「死神博士」と似顔絵入りでサインしていたことや、仮面ライダー関連の公式なキャストインタビューには真摯に応じて、衣装や演技のことなどを語っていたのがその証だが、成人後も子供向け特撮番組だけに熱中するオタクには「世の中にはもっと大切なものがある」と厳しい態度を取っていた。 NHK『まんがで読む古典・雨月物語』に上田秋成役で出演した際、「わしも昔死神博士として、ショッカーという妖怪軍団を率いておった」という台詞を述べたこともあり[出典無効]、晩年には新宿駅の地下街で本人とすれ違ったファンが思わず「あ、死神博士だ」と呟いたところ、天本は「左様」と答えて去っていったというエピソードもある。 2005年に公開された『仮面ライダー THE FIRST』では、『仮面ライダー』で使用された死神博士の映像に丸山詠二が新たに声を当て、デジタル出演という形で登場している。
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