天体衝突の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 04:58 UTC 版)
ビエラ彗星は地球への天体衝突を起こしうると幾度か提唱されてきた。 境界科学的ではあるが、1871年10月に同時期に起こったシカゴ大火、ミシガン州で起こった火災(英語版)、ペシュティーゴ火災はビエラ彗星の破片が地球に衝突することによって起こったという主張がある。この仮説は1883年にイグネイシャス・ロヨーラ・ドネリー(英語版)によって初めて提唱され、1985年に『Mrs. O'Leary's Comet: Cosmic Causes of the Great Chicago Fire』という本により再度主張されるようになり、2004年にはアメリカ航空宇宙学会により更なる調査が行われた。しかし、専門家はこの仮説について、隕石が地球表面にたどり着くころには冷えており火災が隕石により引き起こされたものだという信頼できる報告がないと異議を唱えた。また、ビエラ彗星のような氷から成る天体が地球に衝突したとすると、上空で崩壊する可能性が高く、ツングースカ大爆発に似た空中爆発になる可能性が高い。 1885年11月27日にはメキシコ北部で鉄隕石が落下し、同時期には1時間あたり15000個に及ぶアンドロメダ座流星群の大出現が発生した。マサピル(英語版)に落下した隕石はビエラ彗星に起因するものであるとされることもあったが、彗星が鉄隕石に変わる過程が必要になるため、汚れた雪玉モデルが登場した1950年代以降はこの考えは受け入れられなくなっている。
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