大埔腔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 19:53 UTC 版)
「zh:大埔腔」も参照 大埔腔 [taiˋ pu+ kiong+]は、広東省潮州府大埔県および豊順県の一部地域(いずれも現在は梅州市管轄下)の客家語方言をルーツとする。 大埔腔は多くの発音や声調が他の方言と異なっている。ただし海陸腔とは類似しており、大埔腔にも後部歯茎音が存在する。大埔腔の声調は四県腔の6種類や海陸腔の7種類と異なり、6つの基本声調の他超陰平調(中国語版)と去声変調が加わった8種類を用いる。全体的な声調のサウンドはより低音でより複雑なものとなっている。大埔腔においては単音節語に接尾辞を付加して他音節語にしないという傾向がある。一例として、「息子」を表す語は四県腔では「倈仔 lai eˋ」となるが、大埔腔では「倈 laiˋ」となる。表記上の特徴としては、四県腔における文末語気助詞「忒 tedˋ」は大埔腔では「撇 ped^」と、「私達」を意味する語は「恩兜enˇdeuˊ」ではなく「恩等en+ nenˊ」と書かれ、「一様」を意味する語は「共樣 kiung iong」よりも「共款 kiung kuan^」が好まれる傾向にある。 大埔腔はかつての東勢郡(現在の台中市東勢区・石岡区・新社区・和平区)に最も話者が集中している事から、東勢腔と呼称される事もある。 分布は以下の通り。 台中市:東勢区、石岡区、新社区、和平区、豊原区。(元台中県長陳庚金(中国語版)、元立法委員林豊喜(中国語版)家族) 苗栗県:卓蘭鎮(中街里、内湾里、水尾里)
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