外部移動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/03 07:58 UTC 版)
「フィンランドの人口統計」の記事における「外部移動」の解説
フィンランドの人口移動は中世にスウェーデン人が移民してきたことだけには終わらなかった。16世紀にはフィン人が出国してスウェーデンの鉱山で働くようになったが、隣国に移ることが国を挙げての慣習となり、1970年代まで続いた。ロシア領の時期にはフィン人約10万人が主にサンクトペテルブルク近くのロシアに移住した。19世紀の後半に大規模な移民がおき、フィン人が全ヨーロッパの数百万人とともにアメリカ合衆国やカナダに向かったこと。フィンランドは1980年までにアメリカとカナダに約40万人の国民を移民で失った。 第二次世界大戦後、スウェーデンが近くで繁栄していたこともあり多くのフィン人がスウェーデンに移住した。スウェーデンへの移民ははじめゆっくりと起こったが、1960年代と1970年代の後半には毎年数万人がスウェーデンへ移住した。そのピークとなったのが1970年で、この年にはフィンランド人41,000人がスウェーデンに移住したためフィンランドの人口が減少した結果となった。多くの移民がその後フィンランドに帰国したため、実際の数字は計算できないが、戦後には約25万から30万のフィンランド人がスウェーデンの永住権を取得した。移民が主に若者だったため、フィンランドに残った労働者の質が下がり、出生率も下がった。フィンランド人子供のうち、8人に1人がスウェーデンで生まれた、という時期もあった。スウェーデン系フィンランド人の人数も下がり、1950年に35万人いたのが1980年には約30万人まで下がった。1980年代にはフィンランドの経済が好調だったためスウェーデンへの大規模移住が終結した。実際には毎年スウェーデンからフィンランド人数千人が帰国してきたため、人口の流動が逆方向になった。
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