外観の経時変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:56 UTC 版)
アノードスポット 寿命末期に発生する。フィラメントに塗布されたバリウム酸化物などのエミッター(電子放射物質)が飛散し、電極付近のガラス管壁に付着したもの。蛍光ランプでは電極付近が黒くなって見える(殺菌ランプではエミッターが蒸着しゲッター状になっている)。 点滅が頻繁だったり電圧や電流、安定器が不適切だとフィラメントに負担がかかり早期に出現することがある。ラピッドスタート型のランプはフィラメントの周囲に保護筒があり管壁へのエミッターの付着を防いでいる。ランプ寿命末期に点滅を繰り返したり、両端のフィラメントのみが赤く光るのは、フィラメントのエミッターが消耗してしまい安定した放電を維持できなくなるからである。 エンドバンド 点灯中のエミッターの蒸発により発生する微量のガスと水銀が化合したもの。明るさや寿命への影響はほとんどない。 内面導電性被膜(EC黒化・黄変) ラピッドスタート型ランプの始動補助として管内に塗布された透明導電皮膜と水銀が反応することによって発生する。 電極付近の水銀付着による黒ずみ 初めてランプを点灯する際にフィラメント内部に入り込んだ水銀が、フィラメントが加熱されることにより蒸発して、管壁に付着することで発生する。しばらく点灯しておくと水銀が蒸発し消滅する。 ガラス管中央付近の水銀付着による黒化現象 冷房の吹き出しなどで管が低温になる部位で発生する。寿命・特性への影響はほとんどない。
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