外観と調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 04:10 UTC 版)
「ネフェルティティの胸像」の記事における「外観と調査」の解説
右側面と正面 左側面と背面 『ネフェルティティの胸像』は高さ47cm、重さ約20kgほどで、石灰岩を芯として彩色された化粧漆喰 (Stucco) が被せられて作られている。完全に左右対称となっているが、右目にある象嵌は左目には施されていない。右目の瞳は黒く塗られた石英がはめ込まれ、蜜蝋で固定されている。眼窩は彩色されていない石灰岩のままとなっている。ネフェルティティは「ネフェルティティの王冠」として知られる独特の王冠を被っている。リボンのように水平に巻かれた金の帯状の飾りが後ろで交差し、眉の上にはエジプト王権を象徴する聖蛇コブラの飾りがあったが損壊しており、耳にも損壊している箇所がある。衣装は襟ぐりが広く、花模様となっている。美術史の文献『Gardner's Art Through the Ages』は、「トトメスによるこの優美な胸像の大きな王冠と、まるで蛇のように細長い首の誇張された表現は、細く滑らかな茎に咲く大輪の花をイメージしていたのかも知れない」としている。研究家のデイヴィッド・シルヴァーマンの意見では、胸像は伝統的なエジプト美術の様式で作成されており、アメンホテプ4世治世下の「風変わりな」アマルナ様式の作風にはなっていない。
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