墨会館とは? わかりやすく解説

墨会館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 05:01 UTC 版)

墨会館
情報
設計者 丹下健三[1]
事業主体 一宮市
構造形式 鉄筋コンクリート構造
敷地面積 4,172.00 m² [2]
建築面積 2,136.00 m² [2]
延床面積 2,789.00 m² [2]
階数 2階[2]
高さ 8.31m[2]
竣工 1957年(昭和32年)[1]
所在地 464-0007
愛知県一宮市小信中島字南九反11-1
座標 北緯35度18分46.94秒 東経136度44分43.42秒 / 北緯35.3130389度 東経136.7453944度 / 35.3130389; 136.7453944 (墨会館)座標: 北緯35度18分46.94秒 東経136度44分43.42秒 / 北緯35.3130389度 東経136.7453944度 / 35.3130389; 136.7453944 (墨会館)
文化財 登録有形文化財
指定・登録等日 2008年(平成22年)7月8日[1]
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墨会館(すみかいかん)は、愛知県一宮市小信中島にあるコミュニティセンター

愛知県で唯一の丹下健三作品である[3]。2008年(平成22年)7月8日に国の登録有形文化財に登録された[1]

歴史

一宮市尾西地区は繊維産業が盛んな地域であり、1889(明治22)年に墨宇吉によって艶屋が創業した。1924(大正13)年には艶屋が艶金興業株式会社となり、染色整理加工業を中心に発展した。艶金興業は1946年(昭和21年)に昭和天皇の行幸を賜り、1955年(昭和30年)には皇太子(後の明仁上皇)の行啓を賜っている。

1952年(昭和27年)には艶金興業の3代目社長墨敏夫が、東京大学工学部建築学科の助教授であった丹下健三のもとに何度も通い、艶金興業本社の設計を依頼した[4]。丹下は当地を訪れて現地調査を行ったが、1954年(昭和29年)にカリフォルニア大学建築学科教授に招聘されたことで、艶金興業本社の設計は中断した[4]。1955年(昭和30年)には、墨敏夫が東京出張の際に特急電車の車内で偶然丹下に出会い、作業が再開された[4]。1957年(昭和32年)にこの建物が竣工した[4]。机や椅子などのインテリアも丹下本人が設計している。

2008年(平成22年)7月8日には国の登録有形文化財に登録された[4][1]。艶金興業の繊維事業からの撤退にともない、2010年(平成22年)12月に一宮市に建物が譲渡された。小信中島地区には公民館がなかったため、一宮市が墨会館の改修・耐震補強を行い、2014年(平成26年)11月1日に尾西生涯学習センター墨会館・小信中島公民館として開館した[5][6]

脚注

  1. ^ a b c d e 墨会館”. 国指定文化財等データベース(文化庁). 2017年9月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e 小信中島公民館 尾西生涯学習センター墨会館(旧 墨会館改修)”. 丹下都市建築設計. 2017年9月18日閲覧。
  3. ^ 国登録有形文化財「墨会館」の見学・集会室の利用ができます”. 一宮市. 2017年9月18日閲覧。
  4. ^ a b c d e 艶金興業百年史編纂委員会『墨敏夫 知と技の軌跡 100年』艶金興業、1989年
  5. ^ 墨会館(Sumi kaikan)”. 艶金興業株式会社. 2017年9月18日閲覧。
  6. ^ 墨会館について”. 墨会館. 2017年9月18日閲覧。

参考文献

  • 艶金興業百年史編纂委員会『墨敏夫 知と技の軌跡 100年』艶金興業、1989年

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