地理的条件および気象条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 14:40 UTC 版)
「チチカカ湖」の記事における「地理的条件および気象条件」の解説
湖の面積はおよそ8562km2、容積903km3あり、大きい湖 Lago Grande と、小さな湖(あるいはウィニャイマルカ湖)Lago Pequeño(Lago WiñaymarkaあるいはLago Huiñaymarca)に分かれる。 Lago Grande はおよそ面積7130km2、Lago Pequeño はおよそ1430km2ほどある(Boulangé and Aquize Jaen 1981 および Comisión Mixta Peruana Boliviana cited in Kolata 1996:26)。ただし、調査者により、面積や最深部は最大で数十メートルほどの誤差がある。この二つの湖はティキーナの海峡の幅約800mほどのところでつながっている。Lago Grande は、深さ最大で285mあり、約2⁄3が150m以上の深さであるが、Lago Pequeño は最大でも深さ40mほどしかなく、ほとんどが5-10mほどの深さしかない。 チチカカ湖盆地の平均気温は、湖岸で約0°C、湖中央で8 - 10℃ほどあり(Dejoux 1992:67)、平均降水量は、湖岸で400 - 800mm、湖中央で最大1500mmほどある(前掲書:69)。標高は高いが熱帯に属しているため、年間を通して日照時間は相対的に安定している。湖は全体的には閉鎖系として機能している。実際、河川によって湖から外部へ排出されている流出量は、湖水全体の消失量の5%以下しかない。また、熱帯で標高が高いため湖水の蒸発が激しく、そのため塩分の量が多く1リットルあたり約1グラムほどある。チチカカ湖の湖水の蒸発は、結果的に、この地域全体の気候の温暖化に寄与している。湖水の蒸発によって、地域全体が水蒸気に包まれた熱貯蔵効果を持つため、チチカカ湖盆地は、標高が高いにもかかわらず比較的暖かく安定した気候を保っている。
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