地下鉄
『地下鉄のザジ』(マル) 田舎育ちの少女・10歳のザジが、母に連れられてパリを訪れる。2日間の滞在中、母はザジを弟(=ザジにとっては叔父さん)に預け、愛人とどこかへ行ってしまう。ザジはパリで地下鉄に乗るのが夢だったが、あいにくストライキ中で、地下鉄の駅は閉まっていた。ザジはパリの街でいろいろな騒ぎを起こし、ストライキが終わって地下鉄が動き出す頃には、すっかり疲れて眠り込んでいた。結局ザジは地下鉄に乗れずじまいで、田舎へ帰って行った。
★2.地下鉄での瞑想。
『追い求める男』(コルタサル) 「地下鉄というのは偉大な発明だよ」と、ジャズ・サックス奏者ジョニー(チャーリー・パーカーがモデル)は言った。「サン・ミシェル駅で地下鉄に乗って、妻や子供やおふくろのことを考え始め、昔住んでいた町にいるような気分になった。町が見え、皆の顔が見えた。その時に考えたことや見たことを話せば、15分はかかるだろう。ふと気づくと、地下鉄は2つ目の駅で停まっていた。つまり地下鉄内では、2分しかたっていなかったんだ」→〔時間〕4b。
*列車内で読書し、気づくと2時間数十分もたっていた→〔本〕7bの『読書論』(小泉信三)第10章。
★3.地下鉄の乗っ取り。
『サブウェイ・パニック』(サージェント) 4人組がニューヨークの地下鉄の先頭車輌を切り離して乗っ取り、乗客たちを人質にする。4人組は人質の命と引き換えに、ニューヨーク市に百万ドルを要求し、札束を手にすると地下鉄を降りて、人質だけを乗せた車輌を走らせる。警察が車輌を追っているうちに4人組は地上へ出る計画だったが、1人は仲間割れで殺され、1人は警官に撃たれ、1人は観念して自ら高圧線に触れて死ぬ。逃げおおせた1人は、もと地下鉄運転士だったため、身元が特定されてしまった。
『ブルース=パーティントン設計書』(ドイル) 英国海軍の潜水艇の設計書をスパイが盗み出し、それを取り戻そうとした青年が殺された。青年の死体は、ロンドン地下鉄のオールドゲイト駅の近く、列車がトンネルから出てくる地点の線路わきで発見された。列車から落下したため、頭は無残につぶれていた。しかし、地下鉄の走行中に扉が開いたことはなく、車内に暴行の形跡もなかった。「青年は殺された後、列車の屋根に置かれ、それが落下したのだろう」と、ホームズは推理した。
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