国際コンペティション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 14:11 UTC 版)
「新安全閉じ込め構造物」の記事における「国際コンペティション」の解説
1992年にウクライナ政府は石棺の代替案について国際コンペティションを開催した。 1992年秋に英国原子力公社(英語版)はウクライナ政府主催の国際コンペティションへの提案についてマンチェスターのデザイン・グループ・パートナーシップ(DGP)に支援を求めた。 これに対して、DGPのデビッド・ハズレッド(David Haslewood)は以下の理由から別の場所で構築したアーチ型構造物を石棺の上にスライドさせて被せることを提案した。 別の場所で構築することにより、建設作業員の被曝を最小限に留めることができる。 アーチ構造は損傷した原子炉建屋の形状に対してうまくフィットする(ただし煙突を除く)。 アーチ構造は箱形構造よりもスライドさせるのが容易である。 394件の応募のうち、アーチ型構造物をスライドさせる提案はイギリスのものだけであった。コンペティションでは総合優勝は選ばれなかったものの、フランス案が2位、イギリス案とドイツ案が並んで3位となった。 このコンペティションの結果、スライド式アーチ構造は世界に認められたが、この時点では石棺解体用クレーンは要求事項に含まれていなかった。 続いて、コンペティションの上位3案についてヨーロッパを挙げての検討(TACIS計画)が行われた。この検討では、建設作業員が被曝する危険性の低減に意が払われていることから、スライド式アーチ構造が最善とされた。 2007年9月17日にフランスのヴァンシ(Vinci Construction Grands Projets)とブイグ(Bouygues Travaux Publics)が折半出資で立ち上げたコンソーシアム ノヴァルカがNSCの設計・建設を受注したと発表した。当初の契約ではNSCの設計および建設を4億32百万ユーロで受託し、ピーク時には900人を雇用する計画であった。
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