商業生産された初のタイプライター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 09:27 UTC 版)
「タイプライター」の記事における「商業生産された初のタイプライター」の解説
1865年、デンマークのラスムス・マリング=ハンセン(en) がハンセン・ライティングボール(en)と呼ばれるものを発明した。これが1870年に製品として商業生産され、タイプライターとして初めて販売された。これはヨーロッパでは成功を収め、ロンドンのオフィスなどで20世紀初めごろまで使われていた[要出典]。 一部の機種では、紙を置いた台を改行の際に戻す動作(キャリッジ・リターン、復帰)をソレノイドを使って実現していた。このため、彼を「電動式」タイプライターの発明者とすることもある。マリング=ハンセンの娘が書いた本 Hvem er Skrivekuglens Op finder? によれば、1865年、マリング=ハンセンがキーボード部分を陶製にした試作機でキーの配置を変えることでより早く書けることを発見した。 ライティングボールは、半球の上にいくつもピストン状のものがあってそこに文字が書いてあり、それを押し込むと反対側にある紙にその文字を印字するようになっていた。この機構と、指の配置を考慮して文字を配置することで最高速度で文章をタイプできるようになり、それによって手書きよりも高速に書ける最初のタイプライターとなった。 マリング=ハンセンは1870年代から1880年代に開発を続け数多くの改良を行ったが、基本的な機構はそのままだった。1870年の最初の機種では、紙は木製の箱の中の円筒に装着されていた。1874年の機種では円筒の代わりにキャリッジが使われるようになった。1875年の機種は初めて電気がなくても使えるものとなった。マリング=ハンセンは1873年のウィーン万博と1878年のパリ万博に出品し、どちらでも賞を受賞している。
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