わ‐よ【和与】
和与
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/11/18 22:43 UTC 版)
和与（わよ）とは、古代・中世日本における法律用語の1つ。本来は贈与の意味であったが、鎌倉時代初め頃より（訴訟における）和解という意味も持つようになり、中世を通じて両方の意味で用いられていた。
- ^ 新田一郎「和与」（『歴史学事典 1 交換と消費』（弘文堂、1994年））P805－806
- ^ この部分は、任期を終えて帰京する国司がその国の役人や住民から餞別を受けたり、市場の役人が市場の相場を利用して売買を行い利益を得た場合、一般人であれば双方の合意があって与えられたものなので無罪とすべきところ 、立場上授受を禁じられている立場にあった与えられた者のみが有罪となると解される（高又、P162-163）。
- ^ a b c d 平山行三「和与」（『社会科学大事典 19』（鹿島研究所出版会、1974年）
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P160－P165
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P177－P180
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P165－P169
- ^ 新田一郎「和与」（『歴史学事典 1 交換と消費』（弘文堂、1994年））P806
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P166－P176
- ^ a b c 安田元久「和与」（『国史大辞典 14』（吉川弘文館、1993年））
- ^ 鈴木哲雄「和与」（『日本歴史大事典 3』（小学館、2001年））
- ^ a b c d 笠松宏至「和与」（『日本史大事典 6』（平凡社、1994年））
- ^ a b 新田一郎「和与」（『歴史学事典 1 交換と消費』（弘文堂、1994年））P806
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P182－P187
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P193
- ^ 長又高夫「「和与」概念成立の歴史的意義 -『法曹至要抄』にみる法創造の一断面- 」（初出:『法制史研究』第47号（1998年3月）・所収:『日本中世法書の研究』（汲古書院、2000年））より、汲古P172－P175
- ^ 仮に問題があれば、鎌倉で更なる審議が行われる（平山『社会科学大事典』）。ただし、実際には和与状の内容の如何を問わずに下知状を下し訴訟を終結させるのが原則であった（新田『歴史学事典』）。
- ^ 新田一郎「和与」（『歴史学事典 1 交換と消費』（弘文堂、1994年））P807
- ^ 安田元久「和与中分」（『国史大辞典 14』（吉川弘文館、1993年））
- ^ 西村安博「所務和与」（『日本荘園史大辞典』（吉川弘文館、2003年））
- ^ 瀬野精一郎「和与状」（『国史大辞典 14』（吉川弘文館、1993年））
- ^ また、寺社に対する配慮から寺社への寄進地（＝「神仏への他人和与」とみなすことが可能）は悔返されないとする法理が確立されていた（笠松宏至「悔返」（『日本史大事典 2』（平凡社、1993年） ISBN 978-4-582-13102-4））。
- ^ 実際は当事者間の自主的合意に基づく私和与であったが、幕府が簡便な方法で法的効果を与えることで一般の私和与と格差を与えて幕府を合意形成のための媒体として世間に認識させて幕府への求心力を高めようとしたと考えられている（新田『歴史学事典』）。
- ^ 新田一郎「和与」（『歴史学事典 1 交換と消費』（弘文堂、1994年））P806－807
- ^ 新田一郎「和与」（『歴史学事典 1 交換と消費』（弘文堂、1994年））P806－808
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