名称、組織、沿革
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:13 UTC 版)
「スタッキズム」("Stuckism")という名称は、ビリー・チャイルディッシュが何度か朗読した詩をもとにチャールズ・トムソンが1999年1月に造った言葉である。この詩の中で、チャイルディッシュは元ガールフレンドのトレーシー・エミン(英語版)が自分のアートや詩、音楽について言った「スタック! スタック! スタック!」〔どん詰まりもいいところ!〕という台詞を繰り返し引用している。この月の後半にトムソンがスタッキズムという名前のアート集団を共同創設する話をチャイルディッシュに持ち掛け、彼はそれに賛同したため、トムソンはそれを信じて準備を進めたが、このときチャイルディッシュのスケジュールはすでにいっぱいだった。 創設メンバーはこのほかに11人いた。フィリップ・アブソロン(英語版)、フランシス・キャッスル、シェイラ・クラーク、イーモン・エヴァーオール(英語版)、エラ・グル(英語版)、ウルフ・ハワード(英語版)、ビル・ルイス(英語版)、サンチア・ルイス、ジョー・マシーン(英語版)、セクストン・ミング(英語版)、チャールズ・ウィリアムズ(英語版)である。創設以降、作家同士のコラボレーションを通じてメンバーは増えていった。もともとは絵画製作を主としたグループだったが、その後は詩や小説、パフォーマンスアート、写真、映画、音楽など様々なメディアで創作が行われている。 1979年、トムソン、チャイルディッシュ、ビル・ルイス、ミングはパフォーマンス・アート集団のザ・メドウェイ・ポエッツ(英語版)のメンバーとなった。アブソロンとサンチア・ルイスはもともとこのグループに所属していた。彼らの中にはピーター・ウェイトのギャラリー「ロチェスター・ポッタリー」で絵の個展を開いているメンバーもいた。1982年には、彼らを特集してテレビ番組がつくられている。この年に、当時はファッションを勉強する学生であったトレイシー・エミンとチャイルディッシュが交際を始めた。彼女が書いたものをビル・ルイスが編集し、トムソンが印刷して、チャイルディッシュが出版している。実際、彼らが出版した作品はかなりの量にのぼる。この詩人グループは2年後にはバラバラになってしまうが、1987年に再結集し、LP盤で「ザ・メドウェイ・ポエッツ」の収録を行っている。クラーク、ハワード、マシーンは翌年に仲間に加わった。トムソンはウィリアムとも知り合いになった。彼は当時地元の美大生であり、エミンの友人と交際していた。このときトムソンはエヴァーオールとも知り会っている。グループの創設準備中にミングがガールフレンドのエラ・グルを誘い、彼女がキャッスルを仲間に呼んだ。
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