名前の由来と利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 15:52 UTC 版)
孔雀石の名は微結晶の集合体の縞模様が孔雀の羽の模様に似ていることに由来する。英語起源のマラカイトなど欧語表記はギリシア語(アオイ科の植物の名称)に由来する。 孔雀石は紀元前2000年ごろのエジプトですでに宝石として利用されていた。当時のエジプト人はラピスラズリ(青)や紅玉髄(赤)などと組合せ、特定のシンボルを表す装身具に用いた。現在でも、美しい塊は研磨して貴石として扱われ、アクセサリーなどの宝飾にも用いられるが、モース硬度3.5-4と柔らかい鉱物であることから、硬度7以上を定義とする宝石には合致しない。 銅鉱石として利用されたこともあるが、現在では高品位の銅鉱石と競争できないため、ほとんど使われていない。ただ、銅を取り出す実験材料として用いられることがある。 孔雀石の粉末は、顔料(岩絵具)として古来から使用されている。この顔料は「岩緑青」、「マウンテングリーン」、古名では「青丹(あおに)」と呼ばれる。クレオパトラがアイシャドーに使っていたことはよく知られている。 銅の炎色反応を利用した花火の発色剤としても重用される。 墨のように硯ですることによって、雅楽の楽器である笙の青石としても用いられる。 石言葉は危険な愛情。
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