同じ穴の狢

実用日本語表現辞典

同じ穴のムジナ

読み方：おなじあなのむじな
別表記：同じ穴のむじな、同じ穴の狢、同じ穴の貉

悪党の同類である、同じように悪党である、という意味で用いられる慣用表現。ムジナ（狢）はアナグマの異称であり、タヌキと同じ巣穴をねぐらにする習性がある。すなわち「同じ穴のムジナ」は「人をだまくらかす奴の同類である」という意味の言い回しと解釈できる。

（2022年3月16日更新）

デジタル大辞泉

同(おな)じ穴(あな)の狢(むじな)

読み方：おなじあなのむじな

一見関係がないようでも実は同類・仲間であることのたとえ。多くは悪事を働く者についていう。同じ穴の狸(たぬき)（狐(きつね)）。一つ穴のむじな。

短編小説作品名辞典

同じ穴の狢

作者樋口修吉

収載図書縁かいな―始末屋清七
出版社徳間書店
刊行年月2001.6

同じ穴の狢

作者春夏カシム

収載図書奥さまはドジ―人生ふりむけばオー・ミステイク!
出版社新風舎
刊行年月2005.7

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

同じ穴の狢

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 02:27 UTC 版)

ことわざ

同じ穴の狢（オナじアナのムジナ）

1. 仲間ではなく別々のように見えても、同類であるということ。多く悪党についていう。
   • また私の厭（いと）わしく思うことは、寺内内閣に反対する党人たちの言論が理性を基礎としないで感情的に傾き、寺内内閣の徒のみが非立憲的であり官僚主義者であるような不公平、不徹底な立論を敢てし、一朝政権を握れば憲政会自身がまた官僚主義者たることにおいて同じ穴の貍（むじな）であることを掩蔽し、寺内、後藤二氏から受取った悪罵以上の悪罵を以（もっ）て酬（むく）いながら、国民の前に怖るべき虚偽を述べつつあることです。（与謝野晶子『選挙に対する婦人の希望』）

由来

• 狢（むじな）が（人間を化かすとされる）狸（たぬき）と、同じ穴で生活する習性をもつことから。

表記のゆれ

• 「狢」に替え「貉」、また「貍」とも。

類義句

• 一つ穴の狢
• 同じ穴の狐
• 同じ穴の狸
• 同類項