合造車の荷物室撤去
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/04 14:00 UTC 版)
「東武デハ5形電車」の記事における「合造車の荷物室撤去」の解説
戦後、自動車の急激な普及に伴って小手荷物輸送がトラック便に押され、鉄道における荷物輸送の需要減少が全国的に顕在化しつつあった。東武鉄道においてもその例外ではなく、多くの荷物・郵便車両を必要としなくなったことから、1955年(昭和30年)から翌1956年(昭和31年)にかけて荷物室面積の小さな車両を対象に荷物室を撤去して普通車化する工事が順次施工された。 クハニ270形についてはトイレを後位側客用扉直後から車端部に移設する工事が同時に実施され、初期に宇都宮車輌(後の富士重工業)において同改造を施工された車両については荷物扉・荷物室の撤去ならびにトイレの移設のみが施工されたが、後期に日本車輌製造において同改造を施工された車両については車内木部を全面的に張り替える内装更新工事も同時に施工された。 クハユ290形からもクハユ297・298の2両が荷物室撤去の対象となったが、こちらは本格的な荷物室を備えていたことから改造も大掛かりなものとなり、荷物用扉を既存の客用扉幅と同一の910mm幅に縮小した上で側面窓を2枚新設し、側面窓配置はdD7D7D1に変化した。 改番対照旧番 改番後 モハニ3277 モハ3206 クハニ270 - 271・273 - 288 クハ250 - 267 クハユ297・298 クハ411・412 一連の改造によってクハニ270形は全車ともクハ250形と改称・改番されて形式消滅し、クハユ297・298はクハ410形411・412と新形式に区分され、モハニ3277についてはモハ3206と改番されてモハ3200形に編入された。
※この「合造車の荷物室撤去」の解説は、「東武デハ5形電車」の解説の一部です。
「合造車の荷物室撤去」を含む「東武デハ5形電車」の記事については、「東武デハ5形電車」の概要を参照ください。
- 合造車の荷物室撤去のページへのリンク