古典上の海坊主とは? わかりやすく解説

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古典上の海坊主

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 23:10 UTC 版)

「海坊主」記事における「古典上の海坊主」の解説

寛政時代随筆閑窓自語』によれば和泉貝塚現・大阪府貝塚市)では海坊主が海から上がって3日ほど地上にいたとあり、海に帰るまでの間は子供は外に出ないよう戒められていたという。 随筆雨窓閑話』では桑名(現・三重県)で、月末海坊主が出るといって船出禁じられていたが、ある船乗りが禁を破って海に出たところ海坊主現れ「俺は恐ろしいか」と問い船乗りが「世を渡ることほど恐ろしいことはない」と答えると、海坊主消えたという。同様に月末には「座頭頭(ざとうがしら)」と呼ばれる盲目坊主海上現れるという伝承もあり、人に「恐ろしいか」と問いかけ、「怖い」「助けてくれ」などと言って怖がっていると「月末に船を出すものではない」と言って消えるという。 江戸時代古典奇異雑談集』では「黒入道」という海坊主記述がある。伊勢国(現・三重県)から伊良湖岬へ向かう船で、船頭独り女房断っていたところへ、善珍という者が自分の妻を強引に乗せたところ、海で大嵐見舞われた。船主竜神怒り触れた、女が乗ったからだなどと怒り竜神欲しがりそうな物を海に投げ込んだものの、嵐はおさまらず、やがて黒入道の頭が現れた。それは人間の頭の5-6倍ほどあり、目が光り、馬のような口は2尺(約60センチメートル)ほどあった。善珍の妻は意を決して海に身を投げたところ、黒入道はその妻を咥え、嵐はやんだという。このように海坊主竜神零落した姿であり、生贄求めるともいう。 王大海による『海島逸志』では「海和尚」(うみおしょう)の名で記載されており、人間似た妖怪だが、口が耳まで裂け人間を見つけると大笑してみせるものされる海和尚が現れると必ず暴風で海が荒れといって恐れられたという。これはウミガメ妖怪視との説もある。 宝永時代の書『本朝語園』には船入道(ふねにゅうどう)という海坊主記述があり、体長6,7尺で目鼻手足もないもので、同様にこれに遭ったときには何も言わず、見なかったふりをしてやり過ごさなければならず、「あれは何だ」とでも言おうものならたちまち船を沈められるとある。また淡路島由良町(現・洲本市)では、船の荷物の中で最も大切なものを海に投げ込むと助かるともいう。

※この「古典上の海坊主」の解説は、「海坊主」の解説の一部です。
「古典上の海坊主」を含む「海坊主」の記事については、「海坊主」の概要を参照ください。

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