古典上の加牟波理入道
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「加牟波理入道」の記事における「古典上の加牟波理入道」の解説
十返舎一九による読本『列国怪談聞書帖』には「がんばり入道」と題した以下の話がある。 大和国(現・奈良県)で、淫楽に取りつかれた男が、一族の者に性癖を諌められたために剃髪して山中の小屋におり、白目をむいて女たちを見張るので、「眼張(がんばり)入道」とあだ名されていた。 あるときに、入道の留守中に盗賊が小屋に忍び込むと、入道にさらわれた娘が閉じ込められていた。盗賊は娘を哀れんで家から連れ出そうとしたところ、入道が帰って来て娘を帰すまいとしたので、盗賊は入道を殺し、娘を親元に帰した。 以来、白い着物姿の入道の霊が娘の家に現れるようになった。親が娘を隠すと、入道は娘を捜して村中の家、馬屋、便所を狂い歩き、村人たちを恐れさせた。 しかしある晩、入道は犬に噛み殺されてしまった。夜が明けると、そこには白い着物をまとったキツネが死んでいた。人々は笑い、キツネが入道を真似た挙句に呆気ない最期を遂げたと言い合ったという。
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