原料や製法による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/03 17:19 UTC 版)
「マデイラ・ワイン」の記事における「原料や製法による分類」の解説
フラスケイラ フラスケイラは、同一収穫年の推奨品種のブドウ1品種のみで作られ、最低樽熟成期間が20年、瓶熟成が2年とされている。ラベルに品種とブドウの収穫年の表示がある。ただし、古いフラスケイラには推奨品種でないモスカテル種を使ったものや、1品種のブドウのみで作られておらず、ラベルに品種表示が無いものもある。 コリエイタ コリエイタは単一収穫年ではあるものの、フラスケイラとは違ってブドウの品種に規定が無い。また、樽熟成が5年以上と規定されていて、瓶熟成は不要である。ラベルに収穫年の表示はあるが、ブドウの品種の表示はない。 *リザーブ 熟成期間が15年のものをエクストラリザーブ、10年はスペシャルリザーブまたはオールドリザーブ、5年はリザーブと言う。これらのものは複数収穫年のブドウを混ぜて使用していて、ラベルに収穫年は表示されない。なお、ブドウの品種名は表示されるものとされないものとがある。品種表示のあるものはマデイラ島の伝統品種の6種類のうち1種を85%以上使用しているものである。 ファイネスト ファイネストは、3年熟成されたもの。ただし、品種表示に加えて、熟成年表示もない。 レインウォーター レインウォーターは、原料のブドウの品種として白ブドウの1種であるヴェルデーリョを使用してブレンドし、3年以上熟成された中辛口のもの。輸送中に激しい降雨のために樽に雨水がしみ込んで変質したワインが偶然にも非常に美味しかったことにちなんで名付けられた。 ソレラ ソレラは、複数の樽を用いる、ソレラシステムと呼ばれる熟成法で作られる。マデイラ・ワインのソレラシステムの場合は、樽を3段あるいは4段に重ね、一番下に熟成した古いワインを置き、上になるほど熟成の短い若いものを置く。一番下の樽に詰められたワインを毎年10分の1ずつ出荷し足りなくなった分を2段目の樽から補充する。2段目の樽の減った分をその上の樽から補充するという方法を取ってきた。 しかし、ポルトガルがEUに加盟した後は、一番下の樽を10年目に全て空にしなければならないという規定になり、ソレラシステムを使うことの利点が無くなってしまったため、この方法で作られるマデイラ・ワインは少なくなった。
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