原形質毒性型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 07:57 UTC 版)
様々な臓器や細胞に作用し、致死率が高い。 コレラ様症状型 潜伏期間が長く、摂食後6時間以上、平均10時間で発症する。初期症状は腹痛、激しい嘔吐、下痢であり、水溶性下痢が継続し脱水症状から肝障害が起きる。悪化すると腎不全や、肝不全に伴う肝性脳症を併発して死に至る。主な毒キノコにドクツルタケ、シロタマゴテングタケ、タマゴテングタケ、タマシロオニタケ、タマゴタケモドキ、コレラタケがある。また、主な毒性成分として環状ペプチドのアマトキシン、ファロトキシン、ビロトキシン(英語版)が知られている。 溶血障害、心機能不全型 ニセクロハツは摂食後30分程度で嘔吐、下痢が始まり、言語障害、けいれん、縮瞳、背筋硬直、血尿(ミオグロビン尿)を発症する。致死率が高く、心不全から死に至る。中毒の主要因は横紋筋融解症であり、2-シクロプロペンカルボン酸により引き起こされることが確認されている。 循環器障害型 カエンタケは摂食後30分以降に悪寒、発熱、腹痛、嘔吐、下痢、手足のしびれなどを発症する。また喉の渇きや、粘膜のびらん、脱毛といった症状も見られ、進行すると腎不全、消化器不全、脳障害などにより死に至る例もある。毒性成分として環状トリコテセン類のサトラトキシンHおよびその酢酸エステル、ベルカリンJ、ロリジンEが確認されている。
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