原宿事件・逮捕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 12:02 UTC 版)
「永山則夫連続射殺事件」の記事における「原宿事件・逮捕」の解説
翌1969年(昭和44年)3月末ごろ、永山は埋めてあった拳銃を掘り出してアパートへ持ち帰り、同年4月6日には明治神宮の森に拳銃を埋めるためアパートを出た。永山は「暗くなってから拳銃を埋めよう」と考え、その前に渋谷で映画鑑賞をして時間を潰したが、明治神宮の参道へ向かうと入口が柵で封鎖され、警備員が詰所にいたため侵入を断念して引き返した。同日21時ごろ、永山は当時所持金がわずかで遊興費もなかったため「どこかへ盗みに入ろう」と思い付き、皮手袋を両手にはめ、拳銃に銃弾6発を装填した上で、4月7日1時40分には拳銃・ドライバーを持って「一橋スクール・オブ・ビジネス」(東京都渋谷区千駄ケ谷三丁目7番10号)の事務室に侵入し、金品を物色した。しかしその途中で警報装置が作動し、駆けつけた警備員E(当時22歳・日本警備保障株式会社(現・セコム)東京支社警備員)に発見されたため、「もし逮捕されれば今までの犯行が発覚する」と恐れ、とっさにEを射殺して逮捕を免れようと決意し、スクール建物の玄関ホールで隠し持っていた拳銃を使ってEを2回狙撃したが命中しなかった。 永山はEを振り切って逃走し、明るくなるまで明治神宮の森に隠れていたが、警視庁は同日4時27分に都内全署へ緊急配備して永山の行方を捜索し、張り込みしていた代々木警察署の署員が5時28分ごろに明治神宮北参道入口(渋谷区代々木一丁目1番地)歩道脇の森の中から出てきた永山を発見・職務質問した。永山のポケットから拳銃が発見されたため、代々木署員は被害者Eへの強盗殺人未遂および拳銃不法所持(銃砲刀剣類所持等取締法〈銃刀法〉違反)の現行犯で永山を逮捕した。拳銃の弾丸は17発所持していた。永山は取り調べに対し「108号事件」に指定されていた4件の強盗殺人を犯したことを認めたため、警視庁は11時12分に永山の身柄を愛宕警察署捜査本部へ移し、殺人容疑で改めて逮捕状を執行した。
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