危険因子と保護因子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 15:47 UTC 版)
「パーキンソン病」の記事における「危険因子と保護因子」の解説
危険因子・保護因子として報告されたものには、以下のものがあるが十分な知見が蓄積されているとはいえない。これらは疫学的な研究報告であり、パーキンソン病発症との因果関係があるのかはわかっていないものも多く、また相反する結果の報告も少なくない。因果関係が疑われるものに関しては、原因仮説節の環境因子を参照。 危険因子加齢: ほぼすべての研究で高齢になるほど有病率は高くなり、発症率も60から70代が最も高いとされる。 性: 上記のとおり、男女どちらが発症しやすいかは報告が分かれており断定されていない。 居住場所: 都市部に比べて農村部に多いとする報告と、差がないという報告があり断定されていない。 除草剤・殺虫剤への曝露: パラコート・ロテノン・有機塩素剤などが報告されている。 金属への曝露: マンガン、銅、鉛、鉄など。 ライフスタイル: 偏食、飲酒・喫煙をしない、無趣味、仕事中心、無口・内向的で几帳面、など。 食事: 動物脂肪、飽和脂肪酸の摂取。総脂肪や総コレステロールについては意見が分かれている。 井戸水摂取: 危険因子とする報告が多いが、保護因子とするものもある。 頭部外傷・その他の合併症: 頭部外傷は危険因子とする報告がある一方、否定的なものが多い。 保護因子食事: ビタミンC、ビタミンE、ナイアシンなど抗酸化作用を持ったビタミン類。ビタミンD (食事摂取量ではなく、血清ビタミンD濃度の差による報告)。 喫煙: 批判はあるが、喫煙が保護作用を持つとする報告は古くから多数ある。 コーヒー(カフェイン): 喫煙同様多くの報告がある。カフェインに保護効果があると考えられる。 非ステロイド性抗炎症薬: イブプロフェンが効果的だという報告が多く、アセチルサリチル酸(アスピリン)とアセトアミノフェンの効果については否定的とされる。
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