南信州図書館ネットワーク
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「飯田市立図書館」の記事における「南信州図書館ネットワーク」の解説
南信州図書館ネットワーク(みなみしんしゅうとしょかんネットワーク)は、2011年(平成23年)7月1日に飯田市立図書館・松川町図書館・高森町立図書館の1市2町の図書館で結成された図書館ネットワーク。飯田下伊那地方は大阪府よりも広い面積1,929 km2の中に16.9万人が居住しており、市立1館・町立3館・村立5館と司書を配置する村立公民館図書室1室が設けられており、飯田下伊那図書館協会を結成している。 飯田下伊那地方では従来から飯田下伊那図書館協会を通して日常的な交流を行っており、図書館間相互貸借を行っていたことから、実務者レベルで広域ネットワーク化による情報共有が求められていた。そうした中、2009年(平成21年)に飯田市は定住自立圏構想に基づいて中心市宣言を行い、同年7月に下伊那郡の全町村と協定を締結したことから、飯田下伊那図書館協会でも6月17日に「飯田下伊那広域サービスプロジェクト」を立ち上げ、広域ネットワーク化が検討された。その結果、コンピュータシステムの更新時期を迎えていた飯田市立図書館・松川町図書館・高森町立図書館の3館でまずネットワークを形成することが決定し、順次参加館を増やすこととした。こうして2011年(平成23年)7月1日に約70万冊を擁する南信州図書館ネットワークが発足した。 南信州図書館ネットワークでは、中心市たる飯田市が共有サーバーと機器を一括購入し、人口比例で加盟町村から負担金を徴収した。各図書館の独自性を維持するため、貸出冊数や貸出カードのデザインは統一しなかった一方、ネットワーク加盟館全体での貸出冊数の上限を設定し、各館の貸出カードの相互利用とそのための個人情報の共有が行われることになった。ネットワーク化に伴う加盟館間での図書の運搬は、当初は各館の職員が交代で行っていたが、2012年(平成24年)度より、一括購入により削減できた費用を用いて業者委託することになった。ネットワーク化前は蔵書数の多い飯田市立図書館からの貸出率が高かったものの、ネットワーク化後は各館の複本利用の活性化により飯田市立図書館の借受率が高まった。1市2町で始まったネットワークは、2014年(平成26年)に豊丘村図書館、2017年(平成29年)に喬木村立椋鳩十記念図書館が参加し1市2町2村に拡大した。 なお、南信州図書館ネットワークには飯田市立中央図書館と地域館のみが加盟しており、分館は対象外である。
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