複本とは? わかりやすく解説

ふく‐ほん【複本】

読み方:ふくほん

一つの手上の権利を表すために発行される数通の同一内容の手証券。複本であることを示す番号がある。

原本書写したり、別に備えたりして、原本と同じ内容の本を新たに作製準備すること。また、その本複製本。→副本

図書館で、同一図書が2冊以上あること。また、その本。→複本問題


複本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/31 08:42 UTC 版)

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複本(ふくほん)とは、

  1. 元の本や文書の写しのこと。
  2. 複数の同じ本のこと。ここでは2の複本について説明する。

多数の書架が並ぶ図書館

複本(ふくほん)は、図書館が同じ図書を2部以上所蔵する際のこの図書のこと。

複本とは

ベストセラー児童図書(特に絵本)などは複本が多くなる傾向があり、しばしば単一の図書館が10冊以上の複本を所蔵する場合がある。百科事典などの参考図書は館内閲覧用と貸出用に分けるために複本を用意する場合がある。多数の参加者がある読書会のテキストなども複本が多くなる傾向がある。地域資料郷土資料)は多くの複本を準備することが重要である。

複本問題

近年には公共図書館がベストセラーを多数購入して無料で貸出していることが書籍販売の妨げとなっているという、いわゆる「複本問題」の指摘がなされている。2000年には一部の著作家が「図書館が本を貸すから本が売れなくなった」「図書館は複本を減らすべき」という主張を行い、国の審議会で討議されるに至ったが、2003年に日本図書館協会日本書籍出版協会が共同で行った調査によると、一般的な公共図書館の複本冊数がそれほどでもないことが明らかとなり、批判は沈静化した。

2015年にも出版関係者による公共図書館の攻撃が行われたが、図書館情報学者の常世田良は、書籍の売上が減少した理由の本質に向き合わずに図書館をスケープゴートとする出版業界の体質を激しく非難している。

参考文献

  • 常世田良「いわゆる『複本問題』について」『図書館界』2016年5月号(68巻1号)
  • 『最新図書館用語大辞典』図書館用語辞典編集委員会 編、柏書房 発行、2004年

「複本」の例文・使い方・用例・文例

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