ふくほん‐もんだい【複本問題】
複本問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/31 08:42 UTC 版)
近年には公共図書館がベストセラーを多数購入して無料で貸出していることが書籍販売の妨げとなっているという、いわゆる「複本問題」の指摘がなされている。2000年には一部の著作家が「図書館が本を貸すから本が売れなくなった」「図書館は複本を減らすべき」という主張を行い、国の審議会で討議されるに至ったが、2003年に日本図書館協会と日本書籍出版協会が共同で行った調査によると、一般的な公共図書館の複本冊数がそれほどでもないことが明らかとなり、批判は沈静化した。 2015年にも出版関係者による公共図書館の攻撃が行われたが、図書館情報学者の常世田良は、書籍の売上が減少した理由の本質に向き合わずに図書館をスケープゴートとする出版業界の体質を激しく非難している。
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