動物の兵器化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/10 15:08 UTC 版)
人間は歴史上、爆弾などの兵器を動物に運搬させて爆発させる様々な試みを行ってきた。中国の宋朝期には、雄牛に大きな爆発物を背負わせ、自走式ミサイルのように敵に突撃させた。第二次世界大戦では、アメリカがコウモリに小さな焼夷弾を運ばせる「コウモリ爆弾」を研究していた。 イギリスは、対ドイツ特殊作戦のための兵器として爆薬ラットを開発した。ネズミの死体に火薬を詰めてドイツのボイラー室近くに放置するというもので、ゴミとみなされ炎に投げ込まれることでボイラー室を爆破するという流れを期待したのである。結局最初の輸送分がドイツに捕らえられたため、爆薬ラットの実用には至らなかった。しかしドイツ軍は同種の罠が他にも仕掛けられていないか調査を余儀なくされたため、イギリス特殊作戦執行部はこの作戦を成功したと結論付けた。 同じころソビエト連邦は、ドイツ戦車を撃破するために爆弾を持たせた対戦車犬を開発した。その後も、敵の潜水艦や軍艦を攻撃させるいわゆる「カミカゼ・イルカ」を開発したり、ロバやラバ、ウマに即席爆発装置を運ばせ攻撃した事例も報告されている。
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