動物の出産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 07:52 UTC 版)
胎生(および卵胎生)の動物には全て出産があるが、その様子は動物によって様々である。犬は品種によっても異なる。比較的難産が多いのは大型草食動物である。生まれた子供は肉食動物の捕食目標になりやすく、親も巣に籠もって育てるのが難しいので、ある程度以上大きく生んで、生まれてすぐに逃げ回れるようになっていなくてはならず、そのためには大きく四肢の発達した状態で出産を迎える必要がある。長い四肢は出産では邪魔になりがちであることもまた難産の一因とされている。またヒトは直立二足歩行を行うため、内臓を保持する必要から骨盤底骨が発達しており、出産に困難がともない、胎児を小さく未熟な状態で出産しなければならない。 出産時、胎児は普通は頭から出る。この方法は一番抜け出しやすいため、合理的である。まれに逆に出る場合があり、これを逆子という。逆子は難産になりやすい。逆に後ろから出るのを常とするものもある。イルカやクジラがそれで、これは彼らが水中で出産することに依るものである。その場合、まず頭がでてしまうと、その時点で胎児は空気呼吸を求められることになる。しかし後半身が母胎に残っていては空気中に出られないため、そのまま溺れる可能性が高くなる。出産した子は母親に助けられて水面に出て、最初の呼吸を行う。なお、中生代の海棲爬虫類である魚竜にも、卵胎生のものがあったことが知られており、その出産がやはり尾からであったことが化石から確認されている。
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