加速器駆動未臨界炉関連での生成実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 00:55 UTC 版)
「ポロニウム」の記事における「加速器駆動未臨界炉関連での生成実験」の解説
ポロニウムを生成する鉛ビスマス共晶合金(英:Lead-bismuth eutectic)は、液体金属冷却炉(高速増殖炉)のうち鉛冷却高速炉(LFR)で冷却材として使用されることがある。1991年頃に開発されたロシアのSVBR-75/100では使用されている。2000年代は東京工業大学でも研究が行われ、「Japan-Russia LBE Coolant Workshop」などの研究会が設置されていた。また2004年当時はポロニウムの除去方法が課題とされていた。 一方、東芝・日立が折半出資する茨城県東茨城郡大洗町の日本核燃料開発)(NFD)、同水戸市の株式会社化研、特殊法人日本原子力研究所(JAERI)、核燃料サイクル開発機構(JNC)は共同で、「加速器駆動核変換システム(ADS)に関する技術開発で必要」としてポロニウム生成実験を行い、実験結果を日本原子力学会「2004年秋の大会」で発表した。同論文は「液体鉛ビスマスはADSの核破砕ターゲット材及び冷却材として有望視されている」と謳っている。ただし2016年現在、鉛冷却高速炉では、ビスマスそのものが使用されなくなりつつある。 また、開発中の高速増殖炉もんじゅ、東芝の4S (原子炉)、GE日立ニュークリア・エナジー (GEH)の PRISM (原子炉)、稼働停止中の常陽は、ナトリウム冷却高速炉であり、ビスマスもポロニウムも使用しない。また、カザフスタン共和国で稼働していたBN-350、ロシアで稼働中のBN-600およびBN-800、開発中のBN-1200も同様である。
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