列福とは? わかりやすく解説

れっ‐ぷく【列福】

読み方:れっぷく

カトリック教会で、信者死後教皇認められ福者地位に並ぶこと。


列福

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 08:34 UTC 版)

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列福(れっぷく、ラテン語: Beatificatio英語: Beatification)は、キリスト教カトリック教会において徳と聖性が認められ、聖人: Sanctus西: Santo)に次ぐ福者: Beatus西: Beato)の地位に上げられることをいう。

列福まで

現在のカトリック教会では、列福はローマ教皇庁によって行われる。生前、その生き方において、聖性を示していたと思われる人物は死後、申請が行われることによって列福調査が始められることがある。列福されるには、まず当該人物の生活した地域の司教による調査が行われ、そこで徳と聖性が認められることでローマ教皇庁の列聖省に資料が送られ、そこで2度目の調査・審議が行われる。また、列福においては、1831年教会法改正以降、その人物の取次ぎによる最低1つの奇跡(超自然的現象)が必要とされるが、殉教者である場合はその限りではない。

厳しい審査を終えて、教会において福者の位置に加えるのがふさわしいと判断されると、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂において列福が宣言される。通常、列福式はバチカンで行われる。例外的に、初めてバチカン以外で行われた列福式は1981年フィリピンマニラで行われたフィリピン人初の福者(のちに聖人)であるロレンソ・ルイスの列福式であった。ルイスは16世紀に日本で殉教した。

すべての福者はその記念日を持っており、通常は命日がそれにあたる。場合によっては、さらに列聖調査が行われ、聖人に列せられることもある。

中世において、一部の列福は司教の権限で行われることもあった。その中には今日の基準からすれば問題のあるものも少なくない。たとえばカール大帝は宮廷付司教によって死後すぐに列福されたが、その後、彼が列聖されることはなかったし、福者としての崇敬もほとんど行われてこなかった。現在、アーヘンオスナブリュックでは、カール大帝を記念するミサを行う許可が与えられてはいるものの、「福者」と呼ばれることはない。

なお正教会において、表現上「福者」と類似する「福(さいわい)なる」「福(ふく)」(Blessed)は聖人の称号の一つであり、混同されるべきではない。

日本における列福式

日本における列福式は2例ある。

外部リンク


列福

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 03:03 UTC 版)

高山右近」の記事における「列福」の解説

高山右近没後400年にあたる平成27年2015年)、日本のカトリック中央協議会は「高山右近は、地位捨てて信仰貫いた殉教者である」として、福者認定するようローマ教皇庁申請した同年6月18日教皇庁神学調査委員会最終手続きに入ることを了承し、翌2016年平成28年1月22日教皇フランシスコ認可した同年6月23日カトリック中央協議会は、教皇庁国務省高山右近の列福式を平成29年2017年2月7日大阪市執り行う発表した平成29年2017年2月7日大阪府大阪市大阪城ホールで列福式が執り行われた。列福式には、教皇代理として教皇庁列聖長官のアンジェロ・アマート(英語版枢機卿来日して司式した。

※この「列福」の解説は、「高山右近」の解説の一部です。
「列福」を含む「高山右近」の記事については、「高山右近」の概要を参照ください。

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